漫画やアニメを実写化するのは難しいと言われています。しかし、『るろうに剣心』シリーズや『キングダム』シリーズ、『DEATH NOTE』シリーズは実写化に成功した作品として高い評価を得ています。
では、実写化に失敗したされる作品はどういったものが挙げられるのでしょうか。
そこで今回は、漫画やアニメの実写化に失敗した作品や成功例との違いを解説していきたいと思います。
鋼の錬金術師
『鋼の錬金術師』は荒川弘先生によって書かれた作品で、2017年12月1日に公開されました。『鋼の錬金術師』には山田涼介さんや本田翼さん、ディーン・フジオカさん、大泉洋さんといった豪華キャストが参加し、超人気作品の実写化ということで大きな注目を集めました。
しかし、原作は海外設定であるにも関わらず、実写化では日本人が演じていることや演技があまりうまくないと言われている本田翼さんが主要キャストであったことが務めていることなどがマイナスな意見に繋がってしまったようです。
BLEACH
『BLEACH』は『週刊少年ジャンプ』で連載されていた久保帯人先生の作品で、2018年7月20日に公開されました。実写化の『BLEACH』には福士蒼汰さんをはじめ、杉咲花さん、吉沢亮さんといった注目の若手俳優が起用されて注目を集めますが、作品の中心人物である朽木ルキアなどのキャラクターが似ていないといった意見が寄せられていたようです。
また、原作は大迫力な戦闘シーンがありますが、実写化では同じような場所で撮影がすることが多く、スケール感の大きさが伝わってこなかったとも言われています。
暗殺教室
実写化の『暗殺教室』は2部構成になっており、2015年3月21日と2016年3月25日に公開されました。実写化の『暗殺教室』が公開された時期はまだアニメ版が最終回を迎える前のタイミングだったこともあり、ネタバレになってしまい、一部のファンからはマイナスな意見が出てしまったようです。
また、実力のある二宮和也さんと山田涼介さんが起用されましたが、ジャニーズファンのための映画というイメージがあったことや設定が中学生ということもあり、忠実に再現することができず、評価が低くなってしまいました。
テラフォーマーズ
『テラフォーマーズ』は昆虫などのDNAを取り込んだ特殊能力を持った船員たちが火星に行き、移住計画を実行するために調査するというバトルアクション系の作品で、2016年4月29日に公開されました。
『テラフォーマーズ』は豪華キャストが起用されましたが、原作を参考にしたとは思えないストーリーになっており、肝心のアクションシーンもいまひとつで、感動シーンなどが削られていたことからマイナスな評価になってしまったようです。
進撃の巨人
『進撃の巨人』といえば、人類が巨人に支配され、生き残った人類が自由などを手に入れるために戦っていくという大人気作品です。
しかし、実写化された『進撃の巨人』の評価はとても低く、大失敗という評価を受けてしまいました。やはり、オリジナルの世界観をオール日本人キャストで再現することは難しく、無理矢理感があったことがマイナスな評価に繋がっているようです。また、原作にはいなかったオリジナルキャラクターが多く登場したことや、人格や設定などを大きく改変したことも低評価に繋がったと言われています。
氷菓
2017年11月3日に公開された『氷菓』は原作が漫画ではなく、米澤穂信先生が書いた小説が元になっています。『氷菓』は根強いファンがいて、制作が決まった時点から意見が分かれていました。
また、『氷菓』は実写化される前にアニメ化されており、そこで各キャラクターのイメージが固まってしまったことが評価を上げることができなかった要因だと思われます。さらに、アニメで表現されていた独特の世界観や日常の感じを映画という短い尺では表現できなかったことも低評価に繋がってしまった理由ではないでしょうか。
漫画やアニメの実写化に失敗した作品と成功例との違いは?
これまでに漫画やアニメ、小説を実写化した映画は数多くありますが、成功例として挙げられる作品はそこまで多くありません。成功例と言われる『るろうに剣心』、『キングダム』といった作品と上記で挙げたような実写化に失敗したものではどのような違いがあるのでしょうか。
それでは、漫画やアニメの実写化に失敗した作品と成功例との違いを詳しくみていきましょう。
再現度の高さ
実写化に失敗した作品と成功例を比較したときに、明確な理由として挙げられるのは再現度の高さではないでしょうか。
『るろうに剣心』ではワイヤーを用いたスピード感のあるアクションを、『キングダム』ではスケールの大きさを再現し、キャラクターのイメージとも合っていたため評価を高めました。
実写化に失敗した作品は世界観やキャラクターのビジュアルの再現度が低く、コスプレのような印象を与えてしまったことが影響しているのではないでしょうか。
原作に忠実であるか
実写化に失敗した作品では、オリジナルキャラクターの登場や設定の変更など原作とは違った点が多く見受けられました。一方で、実写化の成功例と言われる作品では原作に忠実で、見ている人からすれば違和感がない程度にしか手を加えていません。
また、原作を忠実に再現してしまうと、現実感がないことが起こってしまうので、そういった所を変えていることが成功している理由ではないでしょうか。『るろうに剣心』の緋村剣心の髪は赤色ですが、実写化では茶髪がかった黒色になっており、そちらの方がよりリアリティがあって良かったように思えますね。
生身でのアクション
『るろうに剣心』や『銀魂』といった作品の時代設定は現代ではないためCGなどに頼っている部分もありますが、魅力であるアクションシーンでは生身で行なっています。特に、『るろうに剣心』では主演を務めた佐藤健さんのアクションシーンは本人が行なっていて、身体能力などの凄さが大きな話題になっていたので、生身で行なうことが要因なのかもしれません。
しかし、『鋼の錬金術師』や『BLEACH』といった作品はCGに頼って戦闘シーンなどを再現する必要があるため、迫力や臨場感に欠けて評価を下げてしまったと思われます。
まとめ
今回は漫画やアニメの実写化に失敗した作品や成功例との違いを解説しました。
漫画やアニメの実写化は設定などによって再現することが難しく、根強い原作ファンがいる場合は意見が分かれてしまうことが多いです。しかし、それでも演じている役者さんは原作を再現しようと奮闘しているので、これからも頑張って欲しいですね。